第18章 里抜け
ユヅキside
サスケ
「お前はどうする気だ」
冷たい眼差しが私に向けられていた
ユヅキ
「私はサスケと一緒にいたい」
真っ直ぐと見つめ返してサスケに言った
サスケ
「ふっ…嘘ばっかりだな。カカシが好きなんだろ。」
なのに、サスケはふっと吹き出した
ユヅキ
「え?」
サスケ
「オレはユヅキが好きだ。でもこれはどの種類の好きなのかはわからない。お前には笑っていてほしい。だからその為に、力をつける為にオレは行く」
サスケは力が抜けてその場に座り込んだ
私はサスケの元に行き、医療忍術を施す
ユヅキ
「いやだ。私のわがままだってわかってる。でも!大蛇丸なんかのところには行ってほしくない。」
下を向いた私にサスケは私の頭を撫でた
サスケ
「オレは大蛇丸も殺す。ユヅキを長い間苦しめたんだ。だから、全て終わった時には、戻ってくる」
ユヅキ
「そんなの望まないから!私の側にいて?もう1人はいやだ…。」
サスケ
「ユヅキは1人じゃない。カカシやサクラ、ナルト、オレ、それにユヅキの中にはまだイタチもいるだろう?」
ユヅキ
「…知ってたの?」
サスケ
「あぁ。ユヅキがイタチを恨んでないことも、オレが殺そうとしていることに悩んでいることも。でも、オレは許せないんだ。だから、行く。」
ポツポツと雨が降って来た
ユヅキ
「もう、変わらないんだね…。」
サスケ
「…。」
ユヅキ
「わかった。待ってる、だから帰って来てね…。部屋はいつでも綺麗にしておくから…。早く行って、カカシさんがもうすぐくるから…。」
雨が私の涙を隠してくれた
サスケ
「あぁ。行ってくる、だからそんな顔は他の奴には見せるなよ」
サスケは最後に私をぎゅっと抱きしめてくれた