第17章 帰郷と波乱
フガク
「心当たりがあるんだろう?」
父と母に責め立てられるユヅキ
気付けば幼い自身の姿はそこにはなかった
ユヅキ
「…わからない、わからない‼︎」
錯乱し始めるユヅキ
イタチ
「お前は忘れている、すべきことを。」
ユヅキ
「ねぇ、なにを忘れてるの?兄さんわかってるんでしょう?」
イタチ
「クーデターの意味を。」
ユヅキ
「木ノ葉にうちはの実力をわからせて、実権を握ること。じゃないの?」
イタチ
「全てをその眼に焼き付けろ。」
イタチの瞳術にかかるユヅキ
それと同時に恐怖に怯え、涙を流していた
イタチ
「全てを理解するのは終わってからでも遅くはないだろう。」
イタチの言葉の後、彼の姿がゆっくりと消えた
ユヅキ
「まって…まだ聞きたい、ことが…」
イタチのいたところに手を伸ばした
ユヅキ
「兄さん!!!」
ユヅキは驚いた
なぜならそこは自分のベッドの上だったからだ
そして考えた
ユヅキ
(今のはきっと兄さんによってかけられた幻術の世界。その前は何をしていた?私はうちはの家にいた。そこで兄さんに会ったんだ。次に、どうして自分の部屋にいる?誰かに運ばれたと考えるのが早い。私に覚えがなければそう考えるのが妥当だ。)
ユヅキ
「最後のあの言葉はどういう意味だったんだろ…。」
イタチの言葉≪理解するのは終わってからでも遅くはない≫について考えた
だが、わからなかった
ユヅキ
「…あの時の事、今となってはこの里で一番わかってるのは…。」
そう呟いて、ユヅキは外出準備を整え外へと出かけて行った