第15章 中忍選抜第三次試験
•カカシside
とりあえずは話を聞こうかな
ま、話すとは思ってないけど…
でも、逃げられても困るからな
なんて考えてオレはユヅキを抱き上げたまま椅子に座り、ユヅキをオレの膝上に横向きで座らせた
ま、これなら顔も見れるしね…
早速、質問に入ったがユヅキは明らかに誤魔化していた
ついついため息がこぼれてしまう
カカシ
「無理に話せとは言わないけどさ、さすがにいつもと違うのくらいは気付くからね?」
とか、結構真面目に言葉を吐いたら、ユヅキの顔色が変わる
それはとても悲しんでいるようであり、懐かしんでいるようでもあった
ふと、ユヅキがオレを見つめるもんだから、笑って見せた
カカシ
「…甘えたければ甘えればいい。泣きたいならそうすればいい。」
ユヅキは目を見開いてオレを見つめる
黙ったまま視線を下ろし、何か考えている
ユヅキはそのままオレの胸に寄りかかってきた
ユヅキ
「…すこし。ほんの少し、だけ…」
なんて、小さな小さな声を発する
お前はなんでも背負い込む
例え、それが自分1人じゃ支えられないものであろうと、背負ってしまうのが悪い癖だ
でも、少しは休憩しないと背負ったままだと倒れるぞ
ほら、自分の流れる涙にも気づいてない
カカシ
「…ユヅキ。」
なら、オレが代わりに気づいて拭ってやろう
だから、もう無理して1人で悩むなよ?
オレはユヅキの頭を優しく撫でた