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うちはの少女

第15章 中忍選抜第三次試験




•ユヅキside

何故か連れてこられたカカシさん宅

カカシさんは私を下ろすことなく、そのまま椅子に座った

その為、私は今カカシさんの膝の上に横向きに座っている

カカシ
「で、えらく興奮してたみたいだけど?」

何というか、カカシさんの顔が一瞬強張った気がする

それでも、も一度見るとなんだか悲しそうな顔をしていた

ユヅキ
「…なんのことですか?」

不注意だった、確かにあの時私は周りを見ていなかった、いや、感知していなかった

まっすぐと私を見つめる目に耐えられなくなり、目を逸らしてしまう

するとカカシさんはため息をこぼした

カカシ
「無理に話せとは言わないけどさ、さすがにいつもと違うのくらいは気付くからね?」

そう言ったカカシさんの言葉には重みがあった

きっとこれまでの経験上、そのようなことがあったのだろう

私にはそんなカカシさんと兄さんが被ってしまう
ふと、カカシさんの方を見るといつもと変わらない顔をしていた

ユヅキ
「…。」

カカシ
「…甘えたければ甘えればいい。泣きたいならそうすればいい。」

なんだろう…

すごく心を見透かされてる気がしてくる

私の見た悪夢はそれほどの影響力を持っていたんだ



ユヅキ
「…すこし。ほんの少し、だけ…」

私はカカシさんに寄りかかると温かった

カカシの心音が聞こえる

小さくしか聞こえないけど、確かに聞こえるその音は私の心を解いていく

カカシ
「…ユヅキ。」

気付けば流れている涙をカカシさんに拭われる

その温かい手は私の頭を優しく撫でた



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