第4章 救いと願い
•ユヅキside
精神世界の檻の中で目が覚めた
今日も殺戮兵器として、たくさんの人を殺すのだろう
もうどうしたらいいのかわからない
私の人格が抜け、人形となった身体が意思ではなく命令で勝手に動いてしまう
もう知らないふりをしていれば楽な気さえする
ユヅキ
(私、最低な人間だ……)
そんなことを思っていると大蛇丸が部屋に来た
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大蛇丸
《さぁ、今日も行きましょう。》
大蛇丸の命令に従い、抜け殻ユヅキは動き出す
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そして始まった
今日はやけに多く、いつもは一人ずつ、2〜3人なのに今日は一気に10人近くいた
大蛇丸は端の方でいつも通り見物
私がそんなことを考えている間にも身体は動き出す
半分ぐらいを殺してしまった頃、大蛇丸は足早に部屋から出て行った
何かあったのだろうか?
そして大蛇丸がいなくなった後も続く殺戮
全員が倒れた頃、誰かの声が聞こえた
???
「何だ、これは…⁉︎」
どこかで聞いたことのある声
でも思い出せない
そして人がいるのに気付いた抜け殻は歩み寄ろうとする
その時、顔が見えた
ユヅキ
「兄……さん…………?」
部屋は薄暗く見えにくいが確かに兄さんだった
そして兄さんの横には誰かがいた
ダメだ、このままじゃ私が兄さん達を殺してしまう
止めなきゃ‼︎止めなきゃ‼︎止めなきゃ‼︎
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
ユヅキ
「うわぁぁあああああ‼︎‼︎‼︎」
そして気づけば気を失っていた