第11章 護衛任務
•ユヅキside
それから1週間
その間に奏多は何食わぬ顔で戻ってきた
そして今、私たち第七班は再不斬、ハクの為に作ったお墓の前にいる
サクラちゃんがお墓の前にお供え物を置いた
ナルト
「あ、痛てェ!」
どうやらお供え物を食べようとしたようだ
サクラ
「アンタ、何意地汚いことしてんの!バチ当たるわよ!」
怒るサクラちゃんに対し、笑っているナルトくん
サクラ
「でもさァ、カカシ先生…」
カカシ
「んーー?」
サクラ
「…忍者の在り方ってやっぱ、この2人が言ってた通りなのかなぁ…」
忍者の在り方…か
カカシ
「忍ってのは自分の存在理由を求めちゃあいけない…。ただ国の道具として存在することが大切…、それは木ノ葉でも同じだよ…。」
国の道具…
矛盾してるよね…
ナルト
「本物の忍者になるって、本当にそういうことなのかなぁ…。なんかさ!なんかさ!オレってばそれやだ‼︎」
ナルトくんは素直でいいね
サスケ
「アンタもそう思うのか?」
あ、サスケが食いついてる
カカシ
「んーー、いやな…。だから忍者って奴は皆知らず知らずそのことに悩んで生きてんのさ…。再不斬やあの子のようにな…。」
確かに最初から割り切って忍になる人はいないだろう
私もその1人だ
キッカケは父だったから
…あの頃の私は、忍に対して自我がないに等しい人形だった気がする
ただ、父に従い、動いていただけ…
ナルト
「よし、今決めたってばよ‼︎オレはオレの忍道を行ってやる‼︎」
‼︎
そうか…そうなんだ…
私は私でいいんだ…
ナルトくんの言葉で何かわかった気がする
私は道具なんかにならない
兄さんやサスケ、第七班のみんなを守れる様な人になりたい
もう、誰にも守って貰わなくてもいいくらい
私が、私である為に…