第11章 護衛任務

•ユヅキside

その後、すぐに、とはいかなかったけど、しばらくしてからサスケが顔を出した

サスケ
「今、いいか？」

ユヅキ
「いいよ、入っておいで。」

私は仰向けに寝転んでいた身体を起こし、その隣にサスケは座る

ユヅキ
「サスケはもう大丈夫？」

サスケ
「あぁ…。もうほぼ治った。」

良かった…奏多に任せて正解だったみたい

サスケ
「ユヅキは？」

ユヅキ
「私はまだ少し…、ううん、結構痛むかな。」

サスケ
「ナルト達には少しと言っていただろ。」

ユヅキ
「心配かけないように、だよ。サスケには嘘吐いても意味が無いだろうからね。」

サスケ
「ふっ…、そうだな。」

サスケが笑った

久しぶりに見た気がする


その時ふと思い出した

ユヅキ
「ねぇ、奏多知らない？」

サスケ
「そういえば、…あの日以来見てないな。」

あの日とは騒動があった日のことだろう

ユヅキ
「そっか…どこ行っちゃったんだろ？」

サスケ
「そのうち出てくるだろ。」

確かに…

ユヅキ
「そうかもね。」

私は軽く笑った

でも、そんな私を見てサスケの顔色は暗くなった

サスケ
「…ユヅキ、オレがいつだって側にいて守ってやるから、…その、無理すんなよ…。」

そう言ってくれるのは嬉しい

でも、あなたの日常を壊したのは私だよ…、サスケ

気付いてる？

ユヅキ
「ありがとう。でも、一つ言わせて？」

サスケ
「おぅ」

ユヅキ
「あ、」

言いかけて止めた

あの事件の発端の一つは私だよ…

サスケ
「？ なんだよ」

言ったらどうなる？

やっぱり自分が一番可愛いのに変わりが無い自分が嫌になる

ユヅキ
「やっぱり秘密！」

比較的陽気に振る舞った

サスケ
「そうか」

サスケは何も気にしてないらしい



サスケ
「安静にしてろよ。」

サスケはそう言い残して部屋から出て行った