第11章 護衛任務
•カカシside
ユヅキが出かけていった
だが、奏多はついて行かなかった
……どうしてだ?
いつもならユヅキにべったりなのにな……
考えていると奏多がオレの隣に来ていた
カカシ
「どうした?」
オレの袖を噛んで引っ張ってくる
……本当にどうしたんだ?
オレは奏多が外に行きたいのだと思った
ドア、開けてやればいいのか?
オレは松葉杖を使い、ドアの前まで行き、ドアを開けてやる
奏多は外に出ず、オレの足を体で押そうとしている
オレについて来いと言っているのか……
オレはツナミさんに少し外へ散歩に出ると言って出た
ドアを閉めた瞬間、奏多は人の姿となった
奏多
「話ある」
奏多は森の中へと歩き始めた
オレはその後ろをついて行った
ある程度森の奥まで来ると、奏多は突然立ち止まった
カカシ
「話ってのはユヅキに聞かれたくない話なのか…」
奏多は頷く
そして、今までとは全く違った
奏多
「まず、ユヅキには黙っていろ。時期を見て話すつもりだ。」
これまで、奏多は多くを語らず、必要最低限度の事もあまり話さない、無口な奴だと思っていた
だが、目の前にいるのは違う
いつもなら《ユヅキに話すな》程度で終わっているはずの会話だ
なのに…
奏多
「心配するな。ユヅキの前では多くを語らないようにするためだ。あれは演技だ。」
どういうことだ…?
奏多
「もう一度言う。絶対に黙っていろ。今から話すことはお前ぐらいしか知らない事となる。」
散々、釘を刺された
それほど機密性の高いことなのか……
カカシ
「……わかった。約束しよう、ユヅキには言わない。」