第11章 護衛任務
•ユヅキside
イナリくんはその歳にしては冷めてる子なのかなって思った
帰ってきたイナリくんはタズナさんにべったりと抱きついた
そして、タズナさんから離れた後、主にナルトくんを指差して
イナリ
「母ちゃん…こいつら死ぬよ…」
その言葉にナルトくんはムキになる
そのナルトくんを鎮めようとするサクラちゃん
それでも止まらないナルトくん
ナルト
「いいか!おイナリ!よく聞け‼︎オレは将来火影というスゴイ忍者になるスーパーヒーローだ‼︎ガトーだかショコラだか知らねーが!そんなの全然目じゃないっつーの‼︎」
イナリくんはナルトくんを鼻で笑った
イナリ
「ヒーローなんてバッカみたい‼︎そんなのいるわけないじゃん‼︎」
ナルトくんは今にも手を出しそうな勢いで、サクラちゃんが必死に止めている
イナリ
「死にたくないなら早く帰った方がいいよ…」
そう言ってイナリくんは部屋へ言った
きっと、あの子も苦しい思いをして来たんだ…
ナルトくんはまだイナリくんのことが気に入らないらしく、部屋を出てイナリくんを探そうとしている
私も部屋を出て、ナルトくんを追った
ユヅキ
「ナルトくん…。今はそっとしてあげよう。」
ナルトくんは階段を上ろうとしていた
ナルト
「一度痛い目に合わせてやるんだってばよ!」
私は口に人差し指を当て、ナルトくんを黙らせた
静かになった途端、二階の何処かから聞こえてくる泣き声
ユヅキ
「あの子にはあの子の背負ってきたものがあるんだよ。今はそっとしてあげて…」
ナルトくんもわかったのか部屋へと静かに戻った
そして、私も続いて戻ろうとした時
イナリくんの声が聞こえた
“父ちゃん”って
あの歳でお父さんを亡くしたんだ…