第4章 再開幕途中
「じゃあ俺はそろそろ帰ろうかな」
「さっさと帰りなよ」
また透は喧嘩腰なんだから。
まぁ、色々考えたら仕方ないのかもしれないけど。
「んー、じゃあ花子が見送りしてくれるなら帰ろうかなー」
「なんでそこで花子が出てくるのさ」
「ま、まぁまぁ。ちょっと私永将さん見送ってくるから!透はここで待ってて」
これ以上二人を同じ空間にいさせたらまたさっきみたいなことになりかねないし。
永将さんは透をいじめるのが楽しいんだろうし、透はそんな永将さんに攻撃的になるし。
だめだ、これ以上一緒にはいさせられない。
ここは早く永将さんに帰ってもらわないと。
「で、どうしてわざわざ私に見送らせたんですか?永将さん」
見送らせる必要なんてないはずなのに。
用事があるなら院内で会おうと思えば会えるのだからその時でいいはずだし。
「んー?たまには二人で話すのもいいんじゃないかなーって思ってさ。ほら、俺達恋人だったでしょ?」
「元、じゃないですか」
永将さんと付き合った時期ってそんなに長くはないのよね。
元々昔からの知り合いだったから、そういう付き合いは長いんだけど。
付き合うって言ってもその延長線上みたいなものだったし。
「トイ☆ガンガンに新メンバーが入ったって言ってたけど、花子はそのままでいいの?」
「・・・言ってることが良く分からないんですけど?」
「そのままの意味だよ。またサバゲーやらなくていいのかってこと」
私がサバゲーをしてた事は、もちろん永将さんは知ってる。
正宗と透も知ってる。
でも辞めた理由を知ってるのは永将さんと正宗だけ。
正宗は何も言ってこないけど、永将さんは時々口を出してくる。