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日々草をたずさえて:番外編【青春×機関銃】

第3章 出会い幕後


結局お店の前で別れたけど、家まで蛍を送っていった方が良かったかしら。
そんなに遅い時間ではないけど、女子高生を一人で歩かせるのも心配よね。
・・・蛍だったら逆に返り討ちにしそうな気もしなくはないけどね。

そういえば透、締め切り近いって正宗が言ってたけど大丈夫かしら。
いつも締め切り近いと色んな意味で酷くなるのよね。
部屋とか食事とか。
ちょっとメールだけしてみて確認しておこうかな。
なんだかんだ心配性なのかしらね、私も。


『正宗から締め切り近いって聞いたけど大丈夫?』

『むり』

メール送ってから結構早い返信だったけど、たった二文字って。

『それは締め切り的な意味で?』

『ちがう』

何でひらがなで返してくるのよ透は。
というか、こんなに早く返信くるなら電話の方が早いかしら。
メールだと面倒だし、電話かけてみますか。

「あ、もしもし透?何がそんなに無理なの?」
『花子さー、この後時間ある?』
「あるといえばあるけど?」
『じゃあさー、何か作って』

あ、無理だったのは食事的な意味でだったのね。
外にも行かないからきっと冷蔵庫の中身が空だったのね。

「別にそれくらいならいいけど、正宗に頼めばいいじゃない」
『まっつんにも頼んだけど、何か花子と立花君がデートしに行ったからそれどころじゃないって断られた』
「え、なにそれ。別に私と蛍がデートしてても正宗には関係ないじゃない」
『というか花子、随分立花君と仲良くなったみたいだね。まぁそういうわけだから宜しく』
「どういうわけよ。・・・全く正宗といい透といい、二人ともいつも一方的に決めるんだから」
『それでも付き合ってくれるのが花子でしょ』
「まあね。食べられれば何でもいいんでしょ?材料買って行くからそれまで我慢してなさい」
『はーい』

結局また月城荘に行くんじゃない。
蛍一人で帰らせちゃったけど、一緒に行けたじゃない。
にしても。
なんだかんだ頼まれたら断れないのよね。
腐れ縁ってやつは本当に厄介よね。


end and next main knitting...
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