第3章 chapter 3
「俊」
休み時間。
玲衣が職員室に行ってる間に京香が俊のところに来る
「京香。どうした?」
「玲衣は?」
「先生に呼び出されたって。」
「え!?」
「たぶん大学の推薦のことだよ。あいつ頭いいし」
「そっか、よかった」
安心した表情。
京香の後ろには彼女を遠くから見つめてる水輝。
俊の心がざわめく。
心の中で水輝に謝る。
「どうしたの?」
「いや、別に…」
「昨日はごめんね?変なこと言った上に片付けほったらかして帰っちゃって」
「いいよ。大丈夫。」
「忘れてね。」
京香の寂しそうな笑顔が俊の理性を吹っ飛ばしそうになる。
俊の胸は締め付けをやめない。
「忘れ…られねぇよ」
「へ?」
「放課後、裏倉庫。」
「え」
「待ってる。」
その時丁度予鈴が鳴った。
京香はびっくりしたような顔のまま席に戻る。
心の中で玲衣に謝る。
ごめん、
玲衣を裏切りたくなかった…
と。