第3章 chapter 3
「俊!一緒にかーえろ」
「玲衣…」
心の中は罪悪感でいっぱいだったが、がんばって笑顔を作る。
「ごめん!今日は一緒に帰れない。」
「え、なんで?」
「さ、さっき中学時代の友達からメールが来てさ、遊ぼうって!だから、ごめん」
「そっかぁ。じゃ、また明日ね~」
とっさに嘘をついてしまった。
「ごめん、玲衣。」
また小声で、届かない謝罪をした。
「いいね、楽しんできな」
そう言ったのは水輝だった。
「お、おうありがとう」
「はぁーじゃ、また明日」
「うん」
水輝が背中を向けるとまた罪悪感が募る。
心の中で水輝にも謝る。