第2章 来ちゃいました!?
「あのさ…華楓ちゃんと二口って…どんな関係なの?」
先に口を開いたのは茂庭だった。キョトンとした様子で華楓は答えた。
「幼馴染みってやつですかね…幼稚園からいっしょだったんですけど…あたしが今の家に小2の時に引っ越して、だからそれからついこの間インターハイ予選まで会えなかったんですよ。でもこのにろが引っ越す前にくれたストラップをいつも見て、いつか会えると思ってたんですよ!」
「へぇーあの二口がストラップを作ったんだ!」
「にろが小3の頃に作ったやつなんでよく見ると雑なんですよwでもなんか気に入っちゃって、出かける度に色んなバックに付け替えたりしていつも持ち歩いてるんです♪」
よっぽど二口に会えて嬉しいんだな…
「華楓ちゃんは二口が好きなんだね 」
「えっ」と少し動揺を見せた華楓だったが、少し考えてから言った。
「うーん…好きっていうかなんか分かんないですけど、面倒見がいいっていうかなんていうか…」
「じゃあ華楓にとって二口はお母さんなわけだ」
茂庭はニコッと笑い、それを見て華楓が言った。
「あたしから見ると茂庭さんの方がお母さんに見えますよ(笑)特にその表情が」
「え、まじ?」
手で顔を確認する茂庭を見て華楓は笑った。またその笑う華楓を見て茂庭も思った。
二口、がんばれよ。