第2章 来ちゃいました!?
「あれ?新しいマネージャーの子かな?」
後ろから華楓に向かって3人組の1人が話しかけた。
あ、この人インターハイ予選の時にいた主将さんだ。
「いやぜってーちげぇよ!まずこの学校のやつじゃないんじゃね?こんなやつ見たことねぇし俺」
この人はにろとなんかちょこちょこもめてたっけ?鎌先さん…だっけかな?
「え、かまち学校にいるやつ全員覚えてんの?」
で、この人は確か…笹谷さんだったかな?…あ、まずマネージャーでもないしここの生徒でもないって言わなきゃ。
華楓は少し姿勢を良くして言った。
「…確かに私はマネージャーじゃないですしここの生徒でもないです」
「え、まじ?」
「ほら俺の言ったとおりだろ?」
笹谷は華楓の言葉に少し驚き、鎌先は自分の言った事が正しかったのかドヤ顔で言った。茂庭は華楓をまじまじと見て言った。
「…もしかして…雪宮華楓ちゃん?」
「え?」
「雪宮華楓って誰だっけ?」
「本人の前でそれは失礼だろ。月バリの宣伝部長で東北代表マネージャーの子」
茂庭は華楓だということに気づいたが、華楓のことを名前だけ聞き覚えのある程度の鎌先に説明した。
月刊バリボーというバレーボール雑誌には宣伝部というバレーボールとバリボーの宣伝やPRをするコーナーがある。華楓はその宣伝部長でかつ、高校バレー枠の東北代表マネージャーである。月刊バリボーは日本全国で発行されるのでこれらの企画も全国規模なのだ。
「あー思い出した思い出した。お前そんなにすげぇ奴だったんだな!!」
「あ、まぁ…」
「俺も思い出したわ。確か二口その華楓ちゃんが載ってるページ毎月見てたよな」
華楓のことを思い出したとともに笹谷は言った。
「え、そーなんですか!?」
二口の行動に華楓は驚きを隠せなかった。
「だったら自分で確認すればいいんじゃねえか?」
「え!?」