第8章 見かけによらず
途端田中と西谷は逃げ出した。
「田中、西谷ドコ行く!?どこにも逃げられないぞ!!縁下捕まえろ!!」
「あかっ赤点て!!何点ですかっ!!?」
「そっから!?」
「影山が息してません!」
体育館が期末のおかげで大惨事となっていた。
「俺達も部活と勉強両立するって言ったからにはそれなりの成績出さないとな」
「赤点は無いデショ」
「無いね」
「俺はちょっと頑張らないと心配かな~」
「俺もだな~」
それぞれのテストについて語っていた。相変わらずバカ4人はジタバタしていたり息をしていなかったりと騒がしい。
「きょっ教頭先生に一生懸命頼めばきっと…!」
「まずは一生懸命赤点を避けなよ」
「そうそう!勉強すりゃいいじゃん!」
華楓が月島に乗っかって言った。すると武田先生は華楓に向かって言った。
「あ、ちなみにマネージャーだから免除とかもないです」
「…えっ?」
華楓は武田先生の言葉にすぐに反応した。そして体育館にいる全員の視線が華楓に向いた。
「先生…マネージャーは免除ですよね「違います」…」
「免除で「違います」…」
「免除「違います」…」
「め「違います」…」
まだ『め』しか言ってないよ!?
菅原と東峰はそう思いながら聞いていた。
「華楓って意外と勉強できないんだねぇ」
「失礼だな!日向よりは出来るっての!!」
「華楓それは俺に失礼だ!」
月島の言葉に華楓が、華楓の言葉に日向が反論した。
「でも中間は乗り越えられたんでしょ?」
菅原が恐る恐る華楓に聞く。
「50点は行ったのでまぁ…」
「ギリギリだね…」
菅原の言葉に返せなくなる華楓は武田先生に言った。
「…先生…全教科平均して40点以上ならいいですか
…?数学で全てを補います」
「教科別だからそれは無理かな」
「えっ華楓ちゃん数学得意なの?中間何点?」
縁下が興味を持ち聞いてきた。
「95点です」
「…えっ?」
「95です」
「…えええええ!!!!」
中間の結果を知っていた武田先生意外は驚きを隠せずにはいられなかった。