第7章 マネージャーと仕事とデートと
「ってなわけよ…」
「そっか…烏野のマネちゃんが卒業しちゃったら華楓だけだもんね。しかも仕事があったら来れない日だってある華楓1人が全部抱えることになるなら確かにマネージャー探ししなきゃだよ」
「言われてみれば華楓1人でなんて無茶な話だよな」
華楓話を聞き共感する及川と岩泉。
「ま、そうゆうことだから。それでポスター作ってるわけよ」
と言いながら作業をしようとした華楓だったが1件メールが届いた。
差出人のところには二口堅治と書いてあった。
数分前の伊達工付近の路上。
「まずさ、デートというか普通に会う約束でも会話を作るのも自分から誘ったり出来るようにしないと…ね?」
茂庭が一生懸命二口に話しかける。
「女子から人気の二口ならそんなの楽勝だろ?」
「そうだよ!」
笹谷も茂庭同様二口を応援するような形で言い、それに茂庭が便乗する。が、二口はそれに対して真顔で返す。
「先輩、俺自分から声かけたり誘ったことないっす。全部あっちから声かけてきました」
「…くそ…なんかムカつくなこいつ…」
よほど羨ましいことだったのか鎌先がぼそぼそ言っている。
「ほら華楓ちゃん二口と話すの好きだから軽く話題作ってそっからチョチョイとね、誘ってみれば」
「…やってみます」
渋々二口はメールを打った。
[あのさ、来月辺り空いてたらどっか遊びにでも行かない?]
「ほら、送りましたよ」
「送りましたよって…」
二口の嫌々そうな声に鎌先は呆れていた。
「だってそんな無理やり誘っていいんすか?…あ、返信きた」
「華楓ちゃん返信はやっ!」
恐る恐る二口は通知バーにある雪宮華楓と書かれたメールを開く。それを後ろから除く先輩3人。
「お、おい見えねーよ!」
「かまちうるさい」
「ふ、二口…内容は?」
茂庭がうるさい2人を無視して二口に聞く。二口は何も言わずに3人にメールの内容を見せた。