第7章 マネージャーと仕事とデートと
数時間前、華楓はバレー部員と共に体育館にいた。
「―次の目標はもうわかってると思うが春高だ」
烏養コーチが喋っているのを皆はひたすら聞いている。
「じゃあとりあえず、ここは主将に一発気合入れてもらおうか」
烏養から澤村にバトンタッチした。
「…昔烏野が一度だけ行った舞台だ…もう一度あそこへ行く。東京 オレンジコートだ」
「うおっしゃあああ!!!」
みんな意欲があるのはいいと思う…でもその為には練習や練習試合とかもっと…遠征みたいなことした方がいいと思うけど、そう簡単にはね…
華楓をはじめ、1人1人が何かしら考えている時だった。
バァン!!
大きな音を立てて扉を開き武田先生が入ってきた。
「!?」
それに気づき驚く全員。
「先生!?」
「大丈夫か!?」
「武ちゃん!?」
息を切らしながらも先生は声を発する。
「い…行きますよね!?」
「!?どこに!?」
「鼻血出てます!」
「とにかく血拭いた方が」
日向と影山とそれからあたしの言葉はおそらくこんな姿の先生には届いていない。
「東京!!」
先生の手元にある紙をよく見ると『遠征』『合同』『東京』などと書いてある。