第7章 マネージャーと仕事とデートと
いつもの光景。華楓の部屋で及川と岩泉はテレビを見ていて、毎回違う場所にいるのは華楓だけ。今はテーブルの上で通帳とスケジュール帳と睨み合っている。
「ねぇ華楓…」
先に口を開いたのは及川。
「何?」
「そんないかつい顔してたらブスになっちゃうよ?」
「…ほっといて、うざい」
「アハハハ…」
「テレビの音聞こえねぇから黙ってろクソ」
「え、岩ちゃんまで!酷いよ」
「で華楓は何してるんだ?」
「無視!?ショック!!」
何をやってんだこいつらはと思いながら華楓は岩泉の言葉に答えた。
「あたしたち、烏野高校男子バレー部が…合宿することになりました~うぇーい!」
「おぉ良かったな」
「別に合宿なんてあって普通じゃん」
「ふふふ…我が兄貴よ…そんな事言っておいて聞いて羨ましがるなよ…」
兄貴だって俺嬉しい!でも残念ながら俺従兄だよ?間違えないでよね我が妹よ…あ、従妹だくそぅ…
ひとりでにそんなことを思いながら華楓の話を聞く及川。
「なんと合宿場所は…TOKYO!!!!」
聞き覚えのある言い方で華楓は言った。
「え!?あのTOKYO??」
「そう!あのTOKYOでっせイエーイ(✌'ω' ✌)」
「良かったな。で、その金か…」
華楓と及川で盛り上がっている中、岩泉がテーブルの上に出された通帳を見た。
「あ、うん。まぁお金はなんとかなると思うけどね…仕事が…」
カレンダーを見ながら心配そうに華楓は言った。
「あと部活の時に話になったのがさ…」