第6章 保護者代理・及川徹
「あの…俺からもいいですか?」
「ん、何?」
「何でそんなに過保護なんですか?あと1日1日の華楓の行動とかどうしてそんなに気にするんですか?」
質問攻めをされ一瞬戸惑った及川だったが二口の質問に答える。
「えっとね…華楓はさ弟が東京の学校に行ってるから母親と父親も東京にいて基本家に1人でいることが多いんだよ…まぁ姉貴がいるんだけど仕事が会ったりしたら帰ってこない。ってなわけで従兄である俺が親代わりになってるってわけ」
「なるほど…」
「理解した?じゃあ俺帰るから」
そういい去ろうとした及川だったが
「あ、言い忘れてたけど…」
「…なんですか?」
「華楓の彼氏になろうだなんて10年早いからね!」
「…は?」
自分が華楓が好きだということを華楓の従兄である及川に気づかれたのに動揺せずにはいられなかった。
「そんな自信なさげな弱そうな人に華楓をあげるなんて保護者代理の及川さんが許しません☆」
この人バレボールしてる時以外でもこの性格なのか…めっちゃ腹立つ:( #´°ω°` ):イラッ
確かに恋愛事情になると俺消極的だよな…
「誰だーまだ残ってるのは!?」
教頭が声を上げてこちらに向かってきた。
「じゃあこれ俺のアドレスだから華楓のことで気になることあったら何でも聞いてよね!華楓のことならなんでも知ってるし!」
「は…はぁ…」
「まぁ華楓を落とす方法については教えないけど☆」
イラッとした二口だったがその場では冷静でいようとした。と思ったら既に及川は二口の手にメールアドレスと電話番号の書かれた紙を握らせ、この場を去っていた。
伊達工の最寄り駅に向かう道に及川はいた。
確かにうちの華楓は可愛いし運動神経いいし音楽とかそっちの面でも才能あるから好きになるのはわかるよ。でも俺には…
…もっと応援しなきゃならないやつがいるからな。