第4章 頼れる先輩
携帯をしまった二口はポケットから名刺を取り出した。華楓のメールアドレスを打っていくが…
え、メールアドレスって打つのこんなに時間かかるっけ?こんな緊張するっけ?(^ω^;)
メールアドレスを打つだけでこんなになるやつがメール打てるのか…?
自分自身に心配しつつもアドレス帳に「雪宮華楓」を登録し終わった。
…うちに帰ってからにするか…。
二口は新規作成をタップし、宛先まで入力したところで保存し携帯をしまい家に向かった。
ガチャ
「ただいま…」
帰宅し声を出して見るが家には誰もおらず、その声だけが夜のためか家の中に響く。
よっしゃあ!
家に誰もいないことを確認し1人でガッツポーズをした二口は自分の部屋に行った。そして部屋に荷物を放置し、ジャージのままベットに寝転がり携帯を取り出した。
先ほど作成したメールを開き、本文を打ち出す。
[二口です。
今日はありがと。また会えたら会おうね。]
ん?会えたらが目立ちすぎてキモいわ。消せ消せ…
自分の文章にケチをつけては消していく二口。
[二口です。
今日は来てくれて嬉しかったからいつでも来ていいからね。]
え、なにこれめっちゃ上からじゃんおかしいおかしい…
[二口です。
来たかったら来てもいいし、行きたくないなら来なくてもいいし…まぁ俺は来てもらった方が]
ああああ!!馬鹿じゃないの俺!?ツンデレしてんじゃねえよ!!
途中まで打った段階で消してまた考え直している。
シンプルが一番だよな…あれ、まてよ…シンプルって…何?
酷い文章を打ちすぎて結局どういうのが1番普通の文かさえわからなくなっていた。
[二口です。
今日は楽しかった。ありがと。]
これでいいかな…てかもう俺に文章考える気力と体力はない…
二口はそう思いながら[送信]をタップした。