第7章 戦闘開始
藤本と話をしていると、セーフティーエリアに松岡と雪村が戻ってきた。
花子が二人に目をやると、そこには松岡を支えて歩いている雪村がいた。
その姿を見た花子が慌てた様子で二人に駆け寄る。
「正宗!?ちょ、大丈夫なの?」
「ああ。まあなんとかな」
「ほんと、あいつマジでムカツク・・・」
雪村の言葉で、間違いなく松岡がこうなっている原因が緑なのだと確信する。
腰付近を手で押さえていることと緑の性格から察するに、何回も腰付近に衝撃を受けたのだろう。
あの二人が帰って来たってことは、新人が一人で残ってんのか?
まじかよ・・・大丈夫かあの二人・・・
そんな周りの声が微かに耳に入ってくる。
立花のことも気になるが、フィールドにいない以上心配することしか出来ない。
こういう時に、一番花子は後悔の念に苛まれる。
自分がサバゲーを辞めていなければ。
自分がトイ☆ガンガンにいれば。
自分がホシシロにいれば。
どんな状況を考えても、自分で決断した以上仕方のないことだ。
「もう雨が降ってくる。直に終わる」
そう言った亀梨の声だけははっきりと花子の耳にも届いていた。