第7章 戦闘開始
セーフティーエリアに戻ってきたのは、藤本高虎だった。
戻ってきた藤本は何故か嬉しそうにしていた。
あまりにも異様な光景に、詳細を聞きたくても聞けない人が遠巻きに藤本を見ていた。
そんな中、花子だけは藤本のもとへ近づいていった。
「藤本君が戻ってきたってことは、蛍の勝ちなのかしら?」
「あ、山田さん。そうっスよ!いやー、立花さん凄かったっス!」
「うん、藤本君に勝ったっていうのは凄いんだけど・・・どうして藤本君はそんなに嬉しそうなのかしら?」
誰もが気にしていて聞けなかったことをさらりと尋ねた花子¥に、周りから小さく感嘆の声があがっていた。
「緑さんに任されたのに負けたんで、おしおきされるのかと思ったらつい・・・」
「あ、そうね。藤本君ってそういう人だったわね」
理由を聞いて納得する。
正確には、納得半分、呆れ半分である。