第6章 開幕
「うっおおおお!ここがTGCの会場!!」
TGC開催日。
会場に向かう車の中には、松岡と雪村、立花のトイ☆ガンガンのメンバー。
そして花子の四人がいた。
もちろん花子はトイ☆ガンガンのメンバーとしてではなく、見学という形でついてきている。
「待ちに待った決戦の地ですね。もう待ちきれんっ」
「まあそうだね」
「蛍はTGC初めてだもんね」
「はい、立花俄然燃えてき・・・!?」
会場に着き、勢いよく車から降りようとして扉を開いた瞬間。
立花の動きが止まった。
「おいどうした。行くぞ」
「は、はい、すみませんっ」
松岡に急かされ車から降り、会場の中へと歩いていく。
その中で他のTGC参加者の空気に慣れていない立花は、その空気に圧倒されていた。
「大丈夫だよ立花君。落ち着いて」
「ゆ・・・雪村さん」
「おい・・・トイ☆ガンガンの松岡と雪村だ」
松岡と雪村の名は、TGC参加者の中でも知れ渡っている。
「行くぞ」
松岡は周りの好奇の目など気にしていない。
雪村も同様だ。
「久々に出場するってことは新メンバーが入ったってことか・・・?」
「それってもしかして・・・」
「いやでもあの女は例の・・・」
好奇の目に晒されているのは新メンバーである立花。
そして、彼らと一緒にいる花子だった。
花子はトイ☆ガンガンのメンバーではないことも、TGC参加者の中では有名であった。
本人の意思とは関係なく、花子の人間関係がそうさせているのである。