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日々草をたずさえて【青春×機関銃】

第5章 戦闘訓練


「悩み事があるなら相談にのるわよ?」
「あの・・・実は・・・」

意を決したように立花が口を開く。

「ま、松岡さんって・・・女の人・・・ダメなのですか・・・?」
「「・・・・・え?」」

あまりにも突然な立花の言葉に、雪村と花子の声が重なる。

「え・・・待って何それ・・・じゃこの間の女子は短パンがいいっていうのはカムフラージュ・・・?女の子大好きーとか見せかけて実はフェイクだったってこと?」
「え、じゃあ私って正宗に女として見られてなかったってこと?もしくは本当はかなり嫌いで、今までのこと全部嫌がらせだったとか?」
「あれ!?え・・・あ・・・違います!!言葉足りなかった!」

立花の『松岡実は女性苦手説』によって混乱する雪村と花子。
特に花子は長い付き合いをしていて、まさか松岡が女性がダメだということになると今までの付き合いは何だったのかと考え込んでしまう。

「この前のサバゲーで相楽隊長がおっしゃっていたのです。このチームに女性は入れない・・・と」

やはり、前回の定例会で相楽から聞いていた。
花子が思い当たっていた原因と同じで、何故立花がここまで様子がおかしかったのか理解出来た。
理解は出来たが、その理解は雪村と花子では違う方向でのものだった。
それは、立花が女だということを知っているかそうではないかの違いによるものだ。

「い、以前はいたらしいのに・・・なんでなのかな・・・と思いまして・・・」
「ああ・・・それは・・」
「おーいっ。もう20秒たってんだろ。日が落ちる前にちゃっちゃとやろうぜ」

雪村が説明しようとした時、ゲームが始まらないことに痺れを切らした松岡がフィールド内から声をかけてきた。

「とりあえず行こう。やりながら教えてあげる」
「は、はい」
「じゃあ私は上から見てるから。二人とも怪我しないようにね」

トイ☆ガンガンに何故女性が入れないのか。
花子はその説明は雪村に任せることにした。
原因となる話は花子も知っているが、実際に当事者である雪村から聞いた方が良いだろうと思ったからでもある。
しかし、それだけではなくもっと違う理由も花子にはあった。

「・・・直接的ではないにせよ、私も関わってるようなものだから罪悪感はあるのよね・・・」
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