第4章 交流会
「??」
ゲーム開始早々セーフティーエリアには立花が一人座っていた。
最初のゲームだけではなく、やるごとに開始早々セーフティーエリアに戻ってくるのである。
あまりにも早過ぎるヒットに、他の参加者から『数合わせのメンバー』という声も出始めている。
その言葉を聞いた立花が更に気合を入れて、そして開始早々ヒットするという循環になっている。
「次のゲーム、五分後にはじめまーす」
「つ・・・次こそ・・・!!・・・ひっ」
スタッフの指示が聞こえ、意気込んで飛び出そうとした蛍の頭を何故か息切れしている松岡が思い切りつかんで制止した。
傍にいた雪村も呆れた顔を、花子は苦笑して見つめていた。
「・・・ちょっと来い」
「・・・はい・・・」
TGC開催まで二週間を切り定例会に参加してスキルアップをはかる日、という説明はしたよな。という前置きをしてから松岡は立花に怒りの声をあげる。
「開始早々バカスカ撃たれやがって・・・お前は『勘』と『勢い』に頼りすぎなんだよ!!」
「う・・・っ」
「確かに蛍は開始早々走りだしてすぐヒット取られてるのよね」
何度もヒットする瞬間見たよ、と花子が続ける。
「撃ったら撃ったでノーコンだしよおお。味方撃ちとか女なら許すけどお前は男だからダメだ!!」
「す・・・すみません」
フィールドによって味方撃ちが撃った人もヒットになるかは変わってくる。
今回は味方撃ちの被害がほぼ松岡だったため、ある意味被害は最小限に抑えられてはいる。
「で、でも立花以前ちゃんと敵を撃ちましたよ!!」
「いや、あれはまぐれでしょ」