第1章 平凡の中で
~神楽SIDE~
むっふっふーーー……。
えすかれえしょん!こちら、神楽アル!
現在、みーちゃんをぼんやり観察しながら、寝転がってるネ!
もちろんソファーで!!!
「えすかれえしょんって、それもしかして、エクスキューズミーのことかしら?」
「わっ!なんで私の心の声が聞こえたアルか!!」
「口に出てましたよ、おしゃべりさん。」
そう言って、みーちゃんは私の目の前に暖かいお茶を用意した。
ほかほかと湯気があがっている。
「みーちゃんありがとうアル!」
「いえいえ、どういたしまして。まだ熱いから、急いで飲まないのよー。」
みーちゃんは、いれたてだったはずのお茶をぐびぐび飲んでいる。
そういえば、熱いものは全然平気って言ってたナ。
「…にしても、新八が買い物に銀時を連れて行くなんて、変なこともあるものねえ。」
ぎくっ
私はつい、湯呑を取ろうとしていた手を止めてしまった。
「いつもだったら、私が無理なら一人で行くって言ってたのに…。」
…みーちゃん鋭いアルなあ。
新八は今頃、銀ちゃんと話してるところだろうか。
ならば、私も…。
「最近物騒アル。ストーカーやら、ストーカーやら、マダオやら…。」
「……そのうち一人はここには関係ないかもね。」
少し苦笑いを浮かべたみーちゃん。
「そうは言ってられないネ!ここはかぶき町アル!やくざだって、たくさんいるアル!」
「まあ、だからこそなんだけどね。かぶき町内なら、顔は知れ渡ってるし、もし何かあったら連絡だってすぐくるし、そもそも誰かが助けてくれる可能性も考えられるから、別に新八一人でも平気なはずなのよね。」
新八だって、人並みの剣の心得はあるわけだしとも付け加えられた。
ここまで言われると、正直なんて返せばいいかわからなくなる。…えいっ!
「ねえみーちゃん!!」
「ん?」
「ぶっちゃけ、銀ちゃんのこと、どう想ってるアルか?!」
…少しだけ、間が開いた気がした。