第1章 平凡の中で
「だって、銀ちゃんお酒臭いアル。においが移るネ!!」
「マジでか。昨日はそんなに飲んでねえけどなぁ…。」
銀時は自分の体臭をチェックしている。
「…加齢臭。」
「やめろオオオオオ!!それだけは言うな緑イイイイイ!!!!」
耳をふさいで聞こえないようにしている。
…もうそろそろそんな年頃なんじゃないの?知らないけど。
「ちなみに、みーちゃんはバラの香りがするアル。…ストレートでしかも黄緑色のみーちゃんだからこその香りネ!!…それに比べてお前は…。」
「ストレートって言ってもショートだからねそいつ?!!男みたいな髪型してるからね?!ってか、一歩間違ったらこいつおとry」
バキィ!!!!
「…なんか言った?銀時。」
「いえ、何も言っておりません緑様。」
鼻血を止めながら、殴られた箇所をさする銀時。
…男、ねえ…。
「ほら、銀ちゃん、早く朝の用意してくるヨロシ!!銀ちゃんの分食べてもいいならしなくてもいいけどナ!」
そういいながら、銀時をせかす神楽。
そのまま二人は洗面所へと向かっていった。
「…男、男…。」
うーん。
私って、そんなに男っぽいかな。
いやまあ、確かに?この髪型は、ただたんに髪の毛がうざったくて切った…っていうのを主な理由にしてるわけで…。
いや、勝手に切られたんだけどね。
でも、行動とか、別に普通に女だし。私だって、女ですし。
…私だって、女の子っぽいところくらい……あるし。
「……ああああああ!!もう!!!」
私はガンッとシンクの上にお椀をのせた。
「お、男でも別にいいし!私、他の男なんかよりもうんと強いし!!下手したら銀時よりも強い時あるし!!別に男だったっていいもん!!なああに気にしてんだか!!!!」
大声で言ったけど、誰にも聞こえてない…よね?
ちょっとむしゃくしゃを皿にぶつけようとしたとき、
「あ…、緑さん、手伝います。」
なんて、新八が来ちゃったから、お皿は割れずにすみました。