第2章 桜色に染まって
なんやかんやで、近藤さんの大事な話が始まった。
「えー、諸君。今回集まってもらったのは、真選組がある重要な任務につくことになったからだ。」
いつも以上に真剣な近藤さんに、その場にいる全員が生唾を飲みこむ。
「その重要な任務とは……。」
近藤さんが、そこから間を置く。
隊士達は緊張で汗を流しているようだ。
「将軍様の妹君、そよ姫様の護衛だ。」
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~緑SIDE~
「…お出かけ??」
「はい!お出かけです!」
新八はニコリと笑いながらお茶をすする。
「今日からしばらく依頼入ってますけど、来週辺りなら行けそうじゃないですか?久しぶりに行きましょうよ!」
「眼鏡にしてはナイスなアイデアだと思うネ!銀ちゃん達とお出かけしたいアル!!」
神楽が、目を輝かせている。
「…眼鏡にしてはってどういうこと神楽ちゃん…。」
新八は静かにツッコんだ。
「お前ら昨日からそればっかだな。なんだ?そんなに行きたいなら近くの公園でも散歩してろよ。」
「近場じゃなくて遠出がいいんですよ!うちには車はありませんけど、銀さん運転できますよね?なんならレンタカーでも借りましょうよ!」
銀時はめんどくさそうに社長椅子に座り、鼻くそをほじくっている。
「はあ?おいおいぱっつあん…、今の万事屋の経済状況確認して?レンタカーを借りるお金なんて、坂田家にはありませんよー。」
取れた鼻くそを指でピンッとはじく銀時。
「依頼が軽く六件はあるんですよ?今週。来週出かけるくらいのお金ならありますって。」
「そうアル!ねえー行こうよ銀ちゃん~!」
新八も神楽も引き下がらないようだ。
確かに、私も行きたいなあ。