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【デュラララ!】究極選択Ior S

第21章 《 side S 》 池袋の人々



「えっと……おかえりなさ、い…?」


私はいつの間にやら寝てしまっていたらしい

帰ってきて、買ったものを整理して、晩御飯まではまだ時間があったからケータイでゲームして、静雄にメールを打とうとしながら…寝…

「あっ…」

手に握られたケータイに目をやると、案の定メール作成の画面が表示されたままだ


「なんで俺に早く帰ってきて欲しかったんだ?」
寝ている私を見下ろす形でそう言う静雄

その口元には優しい笑みが浮かべられている


そんな彼の表情を眺めながら、車を降りる直前に門田さんと話したことを思い出す


「静雄に彼女ができるなんてな……“俺に女ができたら、傷つけちまいそうで怖い”とか言ってたもんなぁ
でも…よりによって、好きになった女が臨也のもんだったわけだ
俺が守るしかねぇって思ったんじゃねぇか?
だからさ、お前も静雄のこと大事にしてやれよ。

別に俺は臨也の敵じゃねぇから、あいつを悪く言うこともしない

でもな、最終的にどっちと付き合うか決めるんだろ?
理不尽な決め方はすんなよ

お前良い奴そうだから、心配はしてねぇけどな。

ただ、静雄は本気だと思う
それは分かってやれ

……もらった以上の優しさを、静雄に返してやれ」







「ねえ、静雄…」

「ん?」


私は寝起きで少し重たい手を伸ばし、静雄の頬に触れた


「好き」


両腕を彼の首に絡ませ、グッと顔が近づく

自然と瞼を閉じる…


唇に優しいキスが落とされた



そんな状況にうっとりしていると、突然体に重みがかかる

「うっ!重っ…」

気づけば静雄は、上に乗っかって私をきつく抱きしめていた

「うるせぇな、大人しくしてろ」

互いの体はぴったりひっついていて、キスは何度も繰り返される


「っふ….…しず、…っ、」


少し息が苦しくなったりもしたけど、決して突き放したりはしない

私の両腕は変わらず静雄を抱きしめ続けた



勿論そういう気分にもなってくるわけで…

珍しく私から舌を絡めてみる


「……はぁ………」

甘い声で名前を呼ばれたかと思えば、いままでの流れは突然止まった



「…どうしたの?」

「夜、続きすっか……」



「静雄…耳赤い……」

「うっせーよ…」


照れてる。


普段は格好良いのに、所々可愛いんだ


「大好きだよ」


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