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【デュラララ!】究極選択Ior S

第21章 《 side S 》 池袋の人々





トムさんとロッタリアで休憩をしていると、ワゴンの4人とを見かけた


ワゴンはここからかなり近くに停まっていて、あいつらが俺に気付かないのが不思議な距離だ



の両手には重そうなスーパーの袋。

馬鹿…あんな大量の買い物するときは俺を連れて行けよ…



「どうした静雄、そんなにあいつらが気になるか?」

「いや、あそこに彼女がいるもんで」

「…?」

トムさんがコーヒーを片手に、ボケっとした顔でこっちを見ている


「狩沢じゃない方だよな?」

「そっす」

「あれが噂の、静雄の彼女…か…えらい美人じゃねーか…」

「ありがとうごさいます」


しばらく俺たちは黙っていた

いや、正確には俺から喋ろうとしなかった

それはが視界にいるから


トムさんも話しかけようとはしてこなかった



しばらく沈黙が続いたのを申し訳なく思って「すんません」と言うと、

「いいってことよ。好きな女に見惚れんのは仕方ねえべ」と言ってくれた



全員車に乗り込んだものの、ワゴンの車窓は半分以上開いているから表情がわかる


同世代だからか、あいつらと話している時のはすごく楽しそうに見えた

初対面であれだけ打ち解けられるのはすごいと思う。

一体何の話をしてるんだ…



「池袋(ここ)に来てしばらくは、雑談とかできるような友達がいなくて」

いつの日か言っていたの言葉を思い出す


それが今じゃ、あんな笑顔になってんだ

何か、嬉しくなった



「あいつは余計なことペラペラ言わねえし大人しいし、いい奴なんすよ」

「正しく、静雄好みってところか」


俺はその言葉に対して微笑みと相槌ひとつで返事をした


帰ったら嬉しそうに、
「今日は静雄の友達と知り合ったの」って話してくるんだろうな


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