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【デュラララ!】究極選択Ior S

第20章 《 side S 》 池袋の日常




今日は20時までバイト…か


そう思いながら着替え中の静雄をチラチラ見る


先程までの寝癖は綺麗に直っていて、綺麗な金髪には少しだけ水が浸みている


そんな光景を眺めるだけでも幸せで、
ああ、平和な日常だな……と思う。





「何見てんだよ変態」

「いいでしょ、私の彼氏だもん」


そうやって照れくさそうに目線をそらすの、すごく好き



「今日ね、20時までバイトなの」

蝶ネクタイを首にかけると、静雄はテーブルの上のサングラスを手に取った


「俺も多分それくらいだと思う」

サングラスはベストの内ポケットに、煙草やライターはズボンポケットに。

最後にクラッチバッグを片手に持つ…




私もそろそろ家を出ようかと思って椅子から立ち上がると、静雄が突然「あ」と言って振り向く


私も鞄を手に持って、「どうしたの?」と聞く



こちらに向けられたその表情は嬉しそうな…

目の奥に輝きが潜んでいるのがよく分かった


「晩飯さ、2人でロッタリア行くか?」

「賛成!」


仕事終わりに彼氏とファストフード店、か

よくあることなんだろうけど、何か凄く貴重なものを感じた


自然と口角が上がってしまう



「でもさ、たまには私にも料理作らせてよね」

「お前料理できんのか?」

「当たり前だよ!馬鹿にしてもらっちゃ困るなぁ」


そう言いながら静雄の顔をじっと見つめると、わしゃわしゃと頭を撫でられる

その手は大きくて、凄く心地良い


これは、子供扱いしないでって怒らないといけない場面なんだろうな


最初は悪戯っぽかった彼の瞳も、優しさの色を帯びていく


「ありがとな」


そんなさりげない言葉に心を打たれ、キュンとした



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