第17章 直接対決
新宿のマンションに着くまで、私たちはずっと手を繋いでいた
お互い全く口を開かなかったし、だからと言って気まずい雰囲気でもなかった
手を通じて伝わる体温
それだけで満足だった
臨也さんもそう思ってくれてたかな…
マンションに着いた時に私は、「お邪魔します」と言ってしまう
「一昨日まで住んでたところなのに」
そう言って困ったように笑う臨也さん
その笑顔は、辛さを隠しているようにも見えた
ああ、臨也さんといると心がきゅっと苦しくなる
それは貴方も同じなのかな
はやく決断をしないといけないよね…