第7章 嫉妬
臨也さんと体を重ねていた時、静雄さんが頭をよぎることは一切なかった
あれまで不安がっていた、不審に思っていた自分がすごくバカバカしくなってしまって…
臨也さんの甘いセリフに惚れ惚れしてしまっていた
「好き」って言えた
「好き」って言われた
直感で始まった恋がなんだかうまくいく気がして仕方ない。
確信なんてない、本当に直感
でも迷いはなかったし、ここで暮らし続けたいと思った
波江さんもとてもいい人だった
私たち2人の朝食を作ってくれた
「手伝います」と言うと、ニヤニヤしながら「昨日色々あって疲れてるんじゃないの?」なんて耳打ちしてからかってきて…
恥ずかしかったけど、上手くやっていけそうな気がした
でも、どんな選択をしたとしても、絶対に静雄さんの優しさは忘れない
臨也さんと喧嘩でもしちゃったら、相談しようかな
やっぱり私は臨也さんのところにいたいんだって、そうやって伝えなきゃ
それと、相談に乗ってくれてありがとう…って。
身体は疲れているはずなのに、バイトに向かう足取りは軽かった