第4章 本音
本当に、昨日から驚くことばっかり
あんなに変って思ってた人と話が弾んだこと
家に呼ばれる仲になったこと
ここに住むことになったこと
早速同棲状態になっていること
‘‘一目惚れ”をしてしまったこと
そして…
その相手にキスされたこと
昨日の晩頬にキスされたのは、
私も寝ぼけてたしあまり深く受け止め無かった
正直すごくドキドキしたけど…
でも、今のは紛れもなく本物だったから…
私いま、寝ぼけてないから…
胸に顔を埋めて腰に手をまわしてくる臨也さんの感触、
紛れもなく…本物…
臨也さん、大胆…
しばらくそうやって恋人同士みたいにイチャイチャした
2人で食事もした
臨也さんは寝起きのフニャフニャした顔で
「おいしい」と言ってくれた
「これから食事が楽しみになるな〜」
なんて言って、笑ってくれた
ただ嬉しかった…幸せ、けど…
なんだろう、この違和感
昨日私が好きと言いかけたとき、
無表情で口を塞がれたのを覚えてる
あの出来事が起こる前、彼は時々冷たい目をしてた
綺麗だけど、何か秘め事をしてそうな目
今の臨也さんを信じてあげるべきなのかな
疑ったほうがいいのかな
駄目だ
たまに見せてくれる可愛い笑顔、
キリッとした格好いい表情、
素敵な瞳…
惑わされる
分からなくなる
本音が聞けたらいいのに…
聞こうとしたら、また、口塞がれるのかな。
それは…嫌だな。