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謎の子

第2章 関係


「まぁ一応名前だけは分かった。
後もう1つ、俺でも信じられない事もだ」

「分かった。
じゃあついて来て」

そう言ってハンジが部屋から出ようとするのを見て違和感を感じたリヴァイはハンジを引き留めて聞いた。

「資料室の場所ぐらい分かってる」

「あ~、そうじゃなくってね…一応資料室なんだけど、違うほうの資料室」

「そっちだったら俺でも知ってる事ぐらい分かるだろ」

「だーかーらー、そこに入るには私が居ないと駄目なんだよ」

「どういう事だ?」

ハンジの言葉に疑問を抱きながら眉間に皺を寄せていると気にする事無くハンジは歩き始めた。

その後ろをついて行くと、幹部以外は立ち入り禁止の資料室に着いた。

するとハンジはノックをしたが、普通とは違う何処かリズミカルの様なノックをするとエルヴィンがドアの鍵を開けて顔を出してきた。

「リヴァイか。
何か分かったのかい?」

そう言いながら3人を入れると再び鍵を閉めた。

さすがに幹部以外の入室が許されない部屋だけあって埃っぽく、潔癖症のリヴァイに不快感を与えるのに効果的だ。

「とりあえず15年前まで遡って出生記録や事件、全てを調べている途中だよ」

エルヴィンは微笑みながらテーブルの上の資料を見せながら言った。

ここにある資料は普通のとは違う。

機密文書や幹部以外の兵士に見せてはならない資料、そして外部に漏らしてはいけない調査兵団内の資料を集めている。

「今の所何も分かってはいないんだが…リヴァイ、何か分かった事があるのかい?」

気持ち悪い空間に嫌になりながらも問い掛けに答えた。

「こいつの名前と生い立ちが分かった」

「そこまで分かったのなら早く調べれる筈だ。
教えてもらおう」

エルヴィンがユカの為に1つ椅子を渡すと大人しく座ってくれた事に安堵した。

「こいつの名前はユカ・アッカーマン。
予想通り地下街出身で人身売買されて地上に出てきた所を逃げてきたらしい。
そしてもう1つ…」

そこまで言ってリヴァイは言うのを躊躇ったが後々面倒な事になるぐらいなら分かった事は言った方が良い。

「…俺に妹らしい」

「「妹!?」」

リヴァイの言葉に驚いた2人は目を丸くしてリヴァイを見る。

「言っておくが、俺自身も自分に妹が居るなんて知らねぇ。
だが…こいつの苗字が証拠って所だな」
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