• テキストサイズ

雪灯りのうた【赤髪の白雪姫】

第3章 風が招く出会い



ゼンと木々、ミツヒデがリビングに入ると、困惑した白雪とココナがソファーに座っていた。
木々、ミツヒデは階段の方へと行き邪魔にならないよう、話を聞くつもりらしい。
向かいのソファーに座ったゼンが、「説明してもらうぞ」と白雪に言った。







++++++







白雪は改めてここまで来た経緯と、先ほどの贈りものの説明をした。
ゼンは籠の中にあった手紙を読むと、スッと瞳を細める。


「---つまり、これの贈り主は、家を空けて遠出をしている白雪の身を案じて、タンバルン国境手前の街まで迎えに来ている、と……」

「……ゼン、その手紙読んでもいい?」

「あぁ」

「ありがとう(ただ心配しているだけじゃないよね。この贈り主)」


ココナは手紙を受け取り読み始める。
ゼンは話を続けた。


「…随分と執念深い紳士のようだな?」

「アハハ。うまいこと言うね」

「白雪…笑いごとじゃないよ」

「そうだ、何を笑ってる!?国境越えて、逃げるくらいの大事だったのか!?」

「……相手が相手だったんで…」

「………」

「…誰なの?」


ゼンは先を促すように白雪を見つめ、ココナも視線を向ける。

本当の事を言うべきか悩んだが、ここまできては言うしかないか。
白雪が覚悟を決め、贈り主の名をあげる。


「---…タンバルンの…、第一王子だったんで」





/ 45ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp