• テキストサイズ

雪灯りのうた【赤髪の白雪姫】

第3章 風が招く出会い



「タンバルン~~~~~~?」

「ハイ、重いからね」

「なんだって、隣の国からこんなとこに…」

「ここに来てるのを知ってる人で、タンバルンには居ないはずなのに…」


不思議に思いながらココナが籠を受け取る。
すると、配達人の青年の言葉に驚いた白雪が、「え!?」と持っていた本を落として、慌てて走り寄りココナの持つ籠を見た。


「白雪?」


ゼンが声を掛ける。
白雪はある物を見て目を見開いた。


「……!それ…、私が切った髪を束ねておいたリボンと同じ…」

「「は!?」」

「籠の中…、見てもいいかな」

「あ?ああ…」


ゼンに許可を貰い、白雪はそっと籠にかけられた布をはずす。
その下からは……。


「林檎---…」


真っ赤な林檎が沢山入っていた。





++++++




配達人の青年を帰らせたゼンは、ココナと、戸惑った様子の白雪を先に家の中にいれる。
白雪に事情を聞く為だ。

そして、どこからか戻ってきた木々とミツヒデを伴い2人が待つリビングへと向かう。


「……お前らつけてたな」

「何のことだ?」

「…バレバレなんだよ」

「護衛だよ。護衛」

「ふぅ。まぁ、いい」


この2人はこれが仕事だ。
…それより、気になるのは白雪が驚いた真っ赤な林檎と、贈り主。



「タンバルンからの知り合いにしては驚きすぎだよな。なんかわけありだと思ってたが…」

「やっぱり何か隠してたんだね。白雪」

「とりあえず、白雪に全部話してもらわないといけないな」






/ 45ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp