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夢と魔法と冒険と

第7章 鶴丸国永


「ちょっと待った、入場券は俺に買わせてくれないか?君はここにいてくれ」

チケットブースに並ぼうとする審神者を押し留め、鶴丸は空いている列を探しに行く。一つ向こうの列が空いているようで、そこへ向かう。鶴丸は現世へ行くのが初めてなので、なんでもやりたがった。審神者に教わりながら電車の切符を買ったり自販機で飲み物を買ったりし、今度は一人チケットを買いに行く。要領を得るのは早いので、まぁ大丈夫だろうと踏んで審神者は待機列の方へ足を運んだ。やがて無事鶴丸がチケットを買ってくるのを見て、審神者はこちらだと手を振る。気づいた鶴丸はチケットと地図、インフォメーションを二枚ずつ持って駆け寄った。

「ちゃんと買えたみたいね。あれ?このチケット……ちょっとみせて?」

チケットの表面にはキャラクターのイラストとQRコードが印刷されている。一枚には黒ネズミが、もう一枚には黒ネズミのガールフレンドのイラストが印刷されていて、二枚を並べると二人の手がハートを形作るという凝った作りだ。

「何か違うのか?」

「うん、これ二枚で一つの絵になるようにできてるの。バレンタインだからかな、二枚並べるとハートが出来るようになってる」

並べて見せてやると確かにハートになる。ほう、と感心している内に順番が回って来た。黒ネズミの方のチケットを鶴丸が、ガールフレンドの方のチケットを審神者が持って入場する。QRコードリーダーにチケットをかざすとシャランと音がする。それを魔法のかかる音だと説明しながら、審神者と鶴丸は冒険の海へと足を踏み入れた。
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