第30章 明日へ
思い出しながら、歩いていた
恵土「ハロウィンで熊に化けてたから
くまって呼び方にしだしたよね、太刀川(にや)
あの時のくまっちは可愛かったなぁ^^」
那須「くす)ええ^^」
熊谷「え!なっ//」
日浦「真っ赤^^」
志岐「可愛い(微笑」
熊谷「ちょっ!;」
恵土「でも結局の所
トリックアンドトリートになってた気がするなw
一緒にお菓子作って食べ合ったわけだし^^」
熊谷「その後、かぎつけた男子どもが騒がしかったけどね(苦笑&溜息」
那須「そうね(微笑」
恵土「楽しい想い出ばっかだな^^」
『あっはっはっ(微笑』
そう昔話をしながら笑い合う中…
恵土「私さ…
もう二度と、帰ってこれないって思ってた。
二度と、こうやって笑い合うことも
過去を思い出して、ムキになったり馬鹿やったり…
そういうのが、とても幸せなことだって解ってる分
やだなあって思ったりもした。
それでも…
誰かを失えば、そういうのはぶつかるものだから……」
そう言いながら、目を向けるのは…
祠とご神木、そして隣に在る墓だった…
恵土「…
小さい時、さようならしたけれど…
ずっと、一人の気がしていた…
両手で抱えきれないぐらい、いっぱいだったものが
あって当たり前だって思ってたものが、一気に奪われて…
殺されて…
ここら周辺を歩くだけでも、今でも胸が痛むんだ」
そう言いながら左手を胸に当て、拳を握り締める
恵土「…
それでも…
連れ出してくれた人がいて、近界民と出会って
あっちでも歴史や伝統があるのを知って、事情があるのを知って…
それから一人で頑張るよう置いてかれたけど
仇の国に会って、憎しみや怒りが膨れ上がって
それでも家族がいるのが、懐に入った写真から解って
許すことしか出来なくて、それでも襲ってくるもんだから…
護らなきゃって思って…
白帝が生まれて、傍に愛を感じて…
それでもひどい目に遭い続けて…