第29章 田中隊
恵土「でもさ…
幸せだった…
両親が居て、友達はいなかったけれど
それ以上に大事なモノを解ったわけだし。
それだけ、秀次との毎日が幸せになる調味料みたいなものになったし^^」
秀次「!…まあ//(ぷいっ」
恵土「ふふっ^^」
秀次「何がおかしい?//」
恵土「秀次が顔をそらすのが^^♪」
秀次「やかましい!//;」
恵土「あんだけ苦しんで
それでも必死に乗り越えてきたのは無駄じゃなかったって言うか
おかげで今がすっごく幸せなんだよなあ
それでもさ…
時折、戻る度に思うんだよなあ…
私って、ここに居てよかったのかなって…
そんな奴が、皆を差し置いて生きてていいのかなってさ……
最初からいなきゃ
皆、今頃元気に笑って生きてたはずだったのに…
それを奪われるきっかけとなったのが私で
今までだってそうだ。
狙われて、迷惑かけて手間かけて…
結局…思うんだ……
『ああ…迷惑かけるしか出来てないな』って
今も、過去も…いつだって……」
空を見ながら言う中
ごんっ
恵土「…何で脳天に一撃食らわされてんの?;拳;」
鉄拳を脳天に食らった
秀次「…お互い様だろ。
勝手に気を使って自滅しただけで、そんなに気負う必要ないだろうが」
恵土「でも!」
秀次「最低なことをしたって、自分を責めれば満足か?」
恵土「…(頷)
私は、最低な存在だから…」
秀次「それで、された側がどんな思いするか考えたことあるか?」
恵土「?ううん(首を横に振る」
秀次「…正直言うと聴いてて結構苦しい」
恵土「い!;(ガーン!;」
秀次「逆に自分を責め続けて苦しむのを見るのは
当時の俺には、結構堪えた。
幼かったのもあるが
惚れた女が自分のことで苦しんで
顔を合わせないようにされた時、凄くショックだった」
恵土「!」
秀次「…それでも
顔を合わせたくないのならって、無理やり逸らしてた。
それで話しかけられたと思ったら謝られて泣かれて
何が何だかわからなくなって、どうすればいいんだってなって…
それでも、笑っていて欲しかったから
大丈夫だって言った。気にしなくていいとも言った。
誰にでも勘違いぐらいあるし
俺だって勘違いしたことだってある。
だから…
そんなに気負うなとしか言いようがなかった」