第29章 田中隊
恵土「…なあ、秀次」
秀次「?」
恵土「…私に、生きてる価値なんてあると思うか?」
秀次「何がだ?」
恵土「…私さ。
持ってる力に関しちゃ知ってるだろ?
サイドエフェクト応用して
小さい時気付かずに、感覚時間を24年にしてたみたいでさ。
村で学校にいるにしても
そんなこんなで居場所なんてなくって
最長でホントは2週間程度しかなかったんだ…
でもさ…
いつでも離れられる状況で
ずっと寄り添おうとしてくれる相手なんて秀次だけだったんだ…
今となっては、ずっととまではいかないし違うけどさ
それでも…本当に嬉しかったんだ」
秀次「おい
じゃあお前…
大事に想ってる村人っていうのは
村人は村人でも、学校一緒だった奴等以外じゃ」
恵土「いや、全員だよ?」
秀次「は!?;」
恵土「だってさ…
私が好きなのは、人の幸せそうに笑う顔であって
泣き顔とか、苦しそうな顔じゃないんだよ」
秀次「切なそうに笑われても説得力がないんだが?;」
恵土「あはは^^;
だってさ…
ホントに好きだったんだ…
あいつらが幸せそうに笑う姿も、顔も…
何でかな…
人の幸せそうな笑顔を見るとさ、こっちまで元気になるんだ。
それに生かされてきたってのも解ってる。
それでも…
こっちは、嫌な思いしか返させてないから
せめて、何か力になりたくって気を回したりとか…
無意識の内にでもやっちまうんだ^^;
それでも…
いっつも空回りしてばっかで、嫌な思いをさせる結果になってばっかだ
『嫌な思いをさせるために生まれてきた』って言われる始末だからさ(苦笑)
…だから…
何も要らなかった…
あいつらが幸せそうに笑ってれば
もう、何もいらない。それ以上のものはないだろうって…
だから一人でも、別によかったんだ…
その分、人肌が恋しくなるってのが大きくなって
その分秀次にべたつきまくってたけどな?^^
あっはっはっはっは!!^^♪」
秀次(それでだったのか・・//;)
笑いかける中、顔を赤くしながら目が点になってた