第29章 田中隊
根付「最初こそどうなるかと思いましたが
今度は大丈夫なんですかねえ?」
城戸「何とかするだろう。そういう女だ、奴は」
そのB級ランク戦が始まる光景を見ながら呟く中
その当時、あげられていた議題を思い出す…
城戸「太刀川と風間…か」
忍田「慶なら解るが
何故相手の出方を観察してしとめる風間までもが」
城戸「おそらく、恵土に庇われて
目の前で刺されて死にかけたことが要因だろう。
ほんの僅かでもずれていれば致命傷にもなり得た傷だったからな」
忍田「つまり、両者は共に
強くなることを求め過ぎているあまり
隊を組む余裕がなくなっていると。
慶の場合は戦いが好きなものもあるから余計にか;」
城戸「だからこそだ…
だからこそ、同じタイプの小南桐絵を
隊の主軸として、A級1位としたあいつに任せるべきだと思う」
忍田「確かに、恵土なら何とかするでしょうが
既に遠征に行かせていたのでは;」
城戸「だから連れ戻す。
そして、田中隊を再結成させる」
事の始まりは、この会話からであった…;
それから、すぐさま緊急として呼び寄せて話し
その後に忍田の説得(?)もあり、田中隊を結成させたという;
恵土(太刀川は感覚で覚えるタイプ
私の言いたいことは
シールド×ハウンドで操ったトリオン体で分身を作り出して
実際に状況を体感させると、打開策を切り出してきた。
風間は冷静に状況をとらえて事に当たるタイプ
だが、当時は強くなることを求めるあまり
冷静さを欠いていて、個人ランク戦を重視し過ぎていたと言った方が正しいか。
状況を説明するだけで
すぐ把握して、打開策を切り出してきた。
驚いたのは、その打開策が
見事にそれが一致していたってことだ。
鍛え上げて色んな経験を積ませていけば、きっとものになるはず…
おそらく、そこまで見据えた上で隊を組ませたんだろうな。迅に相談もなしで
「本部行ったら面白いことがあるぞ」って
瞬間移動で支部へ遠征から帰った直後に言われてたものの;
まあ、それはそれでおいておこう。
沢村もオペレーターとしてものになりつつある。
今は、目の前のランク戦に集中しないと)
思い返す中、転送が開始された