第5章 クリスマス
木虎の対人欲求は
「年上には『舐められたくない』、
同年代には『負けたくない』、
年下には『慕われたい』」と極端。
だが、年上の恵土に対して
憧れを示すようになったのは、なぜなのか…
その理由を語るため、昔にさかのぼると…
何年か前、恵土のことは噂でよく聞いており
最初に会った時は、本人だとは信じられなかった。
木虎(女にしては筋肉質過ぎる。
レイジさんみたいな体つきで筋肉が多いし
その上、ボーダー初のパーフェクトオールラウンダー?
とてもじゃないけど、戦いを見ないと信じられないわね;)
だが…
恵土「ほいっ」
ずばぁん!!
ありえない体勢からの攻撃
自分と相手の行動から生じる僅かな隙間
死角からのノーモーションからの攻撃
様々なバリエーションを見せつけ、圧倒しまくっていた。
といっても、その模擬戦は
たまたま見ることに成功したものだった。
木虎「…凄い…
鬼神と呼ばれるあだ名は伊達じゃなかったのね…
あんな身軽に軽々とやってのけるなんて…」
それに対し
憧れに似た感情を持つようになっていた…
そして、面と向かい合って出会った時…
木虎「!」
恵土「お。よっ^^
えっと…木虎だったよな?(微笑」
木虎「え!何で、名前を?」
恵土「そりゃあ
将来期待できる奴は覚えてるさ^^」
木虎「!!//
(あの恵土先輩が…期待!?
ボーダー歴がもうすぐで11年の、あの恵土先輩が!?//」
恵土「期待してるぞ^^」なでなで
木虎「は、はい!//」気を付け
そして
何事もなかったかのように立ち去っていく恵土に対し
木虎「期待//
恵土先輩が期待////(ぶつぶつ」
内心、とっても嬉しそうな木虎だった
ちなみに
その日は一日中
顔がにやけたままだったのだとか…