第28章 想い
秀次が意識を覚ますよりも少し前
恵土もまた、同様に過去を思い起こされていた…
突如として脳裏によぎり、襲い掛かり続ける過去…
過去の苦しみと悲しみが胸をよぎり続ける中…
それらに恵土は、押しつぶされそうになっていた…
目の前で奪われていく命…
恵土「やめて;(震え」
切り裂かれる命…
恵土「やめてええええ!!!!;(泣き震え」
大切だった人が、次々に失われていった…
恵土「うああああああああ!!!!;」
意識を失い、夢の中でありながら
闇に突き落とされる中、涙が零れ落ち…
あてどなく、それらから逃げるように必死に走り続けていた…
恵土「死んだ方が…よっぽどマシだ;
でも、そうすれば…
私なんかを大事に想ってくれた皆が苦しむし
嫌な想いを…
そんなのはもっといやだ!!
どうすればいい…
私は、一体何をすれば…」
過去の闇に迫られ、傷という名の武器を振り下ろされる中…
ざしゅ!!
母親の姿をしたそれが、自身の闇だったはずのものが現れて防いだ
恵土「!母…上…」
母上「…^^」
笑いかけるそれに
恵土「ぱあ)…あははっ(微笑)
心の中に、いてくれたんだ^^」
涙をぬぐいながら安心したように微笑んだ…
それに対し、母上は恵土を抱き締め
恵土が抱き返そうとした直後、母上が後ろから切り裂かれた…
恵土「!!」
どさっ
恵土「うっ…
うあああああああああああああ!!!!!!!;;」
目の前で崩れ落ちる母親に対し
涙を流しながら、悲痛な叫び声が響く…
そしてそれが、闇に飲み込まれるように消えていく……
それを見ながら、ひざまずきながら呟かれる…
恵土「私が弱いから、いけないんだ…
私さえ、最初からいなければ…
とっくに死んでいれば…;;」
そう涙を流す中…
光でもある、一つの想い出がよぎってきた…