第28章 想い
それよりも5分ほど前…
迅「一応目的の場所にはついたな。
やっぱり突入が急だった分
そんなに距離を離されてはいなかったが…
どうするかなぁ;」
ある大きな部屋の入り口の廊下で待機している中
中の様子を窺うと、真っ黒な球体と
そこらへんを囲うように
科学者のような白衣を着た近界民
そして、状況を逐一報告する別の近界民がいた。
迅「東さんが囮役を買って出てくれたのはいいけど…」
迅と緑川と遊真だけで救出するといった内容だった。
緑川「やっぱり突撃でしょ?(キラン」
迅「ダメだ。
そうなると、あの球体にいる二人は纏めて殺される。
恵土は意識がないはず
そして秀次は起きてはいるが
空間ごと影響を無効化された防壁を打ち破る手段はほとんどない。
あるとしても…一つだけだ」
遊真「ふむ。
何やらおかしな機器が沢山あるな…」
迅「あ~。
そういえば遊真」
遊真「む?」
迅「お前、しばらくあっちにいたんだろ?
あぁいうの、見たことなかったか?」
遊真「ない(キラン」
迅「やっぱりそうか;
最終的に恵土が始祖神の力を宿す血を取られて
出血多量で死ぬのは見えてるが…
途中経過では…
嫌な過去をリアルに思い起こされるって感じなんだが…
流石に科学者みたいな恰好した奴等を直視すればばれるし
今、カメレオン持ってないしつけてないからなあ^^;」
遊真「あるぞ」
『え?』
遊真「恵土の想い通りになるトリガーが。
握って思うだけで、すべて実現化するんだろ?
だったら、こうすればいい(にや)
俺たちを透明化させて
言いたい言葉を、届けたい人に届けろってな(キラン」
そう言った直後、三人は透明化し
言葉も音波も、届かなくなっていた…
その証拠に、三人の間を通り過ぎていく…
迅「なるほど…
俺の場合、恵土の回復に当ててなくなったからなあ;
心臓貫かれた時ので、最後のトリオンを使い切った;」
緑川「でも何で入院時に使わなかったの?」
迅「使ったら怒られるのが見えてたからな^^;
『何のために渡したと思ってんだ!!
お前らを護りたいから渡したんだぞ馬鹿!!』って」
緑川/遊真『あ~。言いそう/だな』
そして突入するや否や
ボーダー側では、ある異変が起きていた…