第25章 傀儡（かいらい）

菊地原「なるほど。
心の闇に打ち勝つまで時間稼ぎができれば勝ち。

もしできなければやられて終わり。


それと、例の部屋に追い込んでからでも2時間が限度。

今から追い込むにしても、そのように動いてくれるかが問題ですよね」

風間「口より手を動かせ」

菊地原「言っても言わなくても、本人は見えてますよ。

本当は見えていて、聴こえていて、感じ取れているんですから。
最初から全部が全部見えている。

違う場所で起きている紛争でさえも
今こうやってる間に死んでいってる人とかまで、色々と…」


対峙したまま
動かない人たちに対して、前に進もうとした直後

ぱぁん！！！
恵土「！（東か」

右足元の地面を撃たれ
着地まで、若干だがリズムが狂う。

その直後、背後から太刀川たちが斬りかかり
それを即座に避けるも次々に襲い掛かる面々。


しかし、それをもろともせずに恵土は全て避け続け

恵土「ふっ（微笑」
菊地原「笑った？）…
！！」
どっごぉん！！！！！！

レイジ（起動スピードが早過ぎる！）


0.001秒で二つのトリガー
（この場合はメテオラとシールド）を起動

0.05秒で
それらを融合させ、超高密度トリオンであるバルブを作り出し


一点に集中させたそれを、左拳に集中させて

足止めされ続けている部屋に横穴を開け


その直後に同様にして
グラスホッパーとシールドを融合させ

丈夫にすることによって、踏んだ者の受ける反発をあげ


同時にシールドを分割させながら

すぐ追跡できないよう
自身を中心にして25m範囲に居るボーダーたちを囲い

力を極端に強めた天翔を何度も出しながら走り出した。


ちなみに融合というのは
基本的に、トリガーを融合させた2つを
同時に起動し続けている状態。

そのため、その2つ以外のトリガーは使えないが
その融合させた2つのトリガーの内の1つは
新たに分割させて起動させることが可能。


融合させた、2つのトリガーの内
1つのみのトリガーになるよう選択して起動させた場合は

2つのトリガーから選んだ
1つのトリガーの性質を生かすよう起動させ続けることが可能。


その場合には
1つのトリガーとして認識されることとなるため

トリガーに設定されている8つの内
その選択した1つのトリガー以外なら、どれでも起動が可能となる。