第25章 傀儡(かいらい)
ちょうどその頃…
秀次「!…どうした?」
迅「…例のあれが、左半身の制御を取ったらしい。
右半身も、2時間後から浸食されるだろう」
飲み物を買いに行っていた秀次が戻ってきて
現在の状況を知ることとなった…
陽太郎「?どういうことだ?」
小南「要するに
身体が思った通りに動かないようにされてるのよ。
敵が思ったように動かされているってわけ」
陽太郎「なるほど」
ヒュース「…」
それから、もう一つの作戦会議が開かれ…
ヒュースや陽太郎たちは
一度レイジと迅に送られて、玉狛支部へと帰っていった。
陽太郎が駄々をこねたらしいが…
迅「誰もいない玉狛支部を
帰る居場所を護れるのは、お前だけだ。
お前にしか出来ないことだ。
頼んでもいいか?」
陽太郎「任せておけ!(キラン」
と言った感じで了承されたそうな…
左半身の乗っ取りから、2時間後…
恵土「右手にも…回ってきやがった;」
無理やり眠ってから起きた時
気付けば右半身にまで痛みが広がっており
痛みに声を引きつらせるも、誰もいなかった…
恵土「きっと…作戦会議でも開いてるんだろうなあ;」
その予測は、間違ってはいなかった…
今ある近界の他に
アフトクラトルと従属関係にある
ガロプラとロドクルーンが近付いていることによる会議も含まれていた…
どちらにしろ
対外秘(外には漏らさない)ということにした。
B級以上の中でも限られたチームに知らせ、協力させる。
他はすべて平常運転として行われるとのことだった…
しかし、事態は急を要しており
城戸「迅、あいつはどう動く?」
迅「ん~。
ハッキリ言えることは…
あの近界民たちを拾って
近界へ行く、最短ルートを必ず通るってことでしょうね。
あいつ、それの見極めもうまいし
それをある程度想定して、そこへ行けないように
さっき鬼怒田さんが言ってた結界で誘導して
最後に全部のトリオンを使って
移動をさせないようにするって手がメインかな(微笑」
今後の事態に備えて、作戦が纏められていった…