第4章 過去
小南「私は先に行ってるわよ?訓練室」
そう言いながら去っていく小南…
残された遊真に対し
恵土「まったく。
大丈夫だって言ってるだろ?」
遊真「そういう風に言ってる時に限って
恵土はいつだって平気じゃないって教わった」
恵土「おのれぇ;(むかっ」
遊真「ちなみにいうと
恵土は、俺の何倍も苦労しているだとか」
恵土「…そう…なのかな?
全員も帰る場所も失って
あっちで何度も殺されかけ続けてきただけなのに…」
遊真「十二分に重いと思うぞ?」
恵土「?そうなのか?
自分が基準として考えたことないからよくわからん」
遊真「そういう問題じゃないような気もするがな…
まあ、恵土が大丈夫なら何よりだ」
そう言って去ろうとする遊真だったが
その服を咄嗟に掴む恵土…
遊真「?どうかしたのか?」振り返る
恵土「う、ううん!」手を振る
遊真「恵土?」
恵土「ごめん;
ちょっと、頭がぐらついただけで…
(本当は抱き締めたいだなんて言えない;」
遊真「眠いのか?」
恵土「…
そうだな…
永遠の眠りにつきたい。
それぐらい、もう疲れた…
誰にも言わないし、言いたくなかった…
それでも…
何でかな…勝手に出てくるんだ…
今まで抑えてきた分、ずっと思い続けてきた分…
色々と積み重なって、重くなって…
気付いたら、背負いきれないぐらいになって
押しつぶされそうになって…
もう、永遠の眠りにつきたい。死にたい。
生きるのに、もう疲れたって…そう思ったんだ…
でもさ…
私が望んでいたのは、『皆との未来』で
『死ぬ』ことなんかじゃないんだよね …(苦笑)
だからさ、私…
皆が笑顔でいられるように頑張りたい…
自分で自分を殺しても、皆は笑えない…
それはよく解ってる…
解ってるけど、自分にとって自分は要らない存在だったから…」
俯きながら呟かれる言葉…
それは聴いていて、とても重々しく感じた…