第24章 迅悠一
そして俺は知った…
俺の中で、恵土が光となって救ってくれたように
恵土の中では、秀次が光となって救ってくれていることが…
と同時に、誰よりも大事に想っていることを…
大切に想って、慕い合い続けていることも…
酒を飲みながら、言ってたことを思い出していた
恵土「秀次、10を過ぎたんだけどさあ;
反抗期なのか抱き締めてくれなくなったぁ;
幼稚園の時だったら、抱っこしてばっかりで
秀次の友達の陽介を抱っこしたらしたで
「陽介が僕の居場所奪ったぁ~!!;」って泣きだして
陽介と喧嘩して、最後には仲直りしたけれどさあ…;
小さい時みたいに抱き着いたり
すりすりしたり、頬にキスしなくなって;(ぐすぐす」
人肌に飢えているというよりは…
人の温もりに飢えているんだと気付いた…
恵土「秀次…;」
だからこそ、本当に大事で…目が離せなくて…
愛おしくてたまらないということも…
俺も、支えたいという想いも…
「恵土^^」
「何で、こんな私の傍に居るんだよ;
私は…汚れているのに…
「大好き^^//」
っ…;(震え&涙)
秀次;(ぼろぼろ)
秀次ぃ;;(ぎゅう」
とても嬉しかった感情も、もっと傍に居たいと願う心も…
それらは、俺にも似たものがあった…
俺も支えたい、幸せになって欲しい
恵土の幸せの支えになりたい…
それでも…
恵土の中で最も大きいのは…
気付けば、頬を伝って涙が流れ落ちていた…
愛してくれた、大事に想ってくれた…
そんな恵土が、とても大事でどうしようもなかった…
救ってくれて、愛してくれて…
大事にし続けてくれた…
俺の心に、いつでも寄り添って
すぐにでも駆けつけてくれた…
俺も…できるかな…
恵土を、救うことが…
その想いと共に、秀次の家に行った。
無論、俺のことは知らなかったが
恵土の言ってたことを伝えると真っ赤になって
ぱっぱと連れてけ!という怒声と共に扉を閉じられた…
第一次近界民侵攻が起こった後
2011年6月8日よりも前、秀次の姉もいた時だったらしいが
後の話では、そう叫びながらも
真っ赤になりながら嬉しそうに微笑んでいたらしい…